ポートフォリオダッシュボード
ダッシュボードの各パネルに何が表示され、各数値がどこから来ているのか、そして注意深く読んでも誤解しやすいのはどこかを説明します。
ダッシュボードの場所
ダッシュボードは macOS アプリの一部で、ワークスペース内のすべての会社を対象とします。ハルノでは各社を client(クライアント)と呼びます。フォルダ名、コマンド、ダッシュボードではこの語が使われます。
現在、レビューは macOS アプリで行います。ダッシュボードを共有するときは、PDF として書き出してください。ただし、ダッシュボードにはワークスペース内のすべての会社が、それぞれの検出事項と照合ステータスとともに含まれています。送付先はそれを踏まえて選んでください。
ダッシュボードは、締め処理のたびにワークスペースの元帳から作り直されます。ページ上に手入力されたものは一切ありません。ワークスペースに複数の会社がある場合はポートフォリオビューで、1 社だけの場合はその会社のページで開きます。
macOS アプリでは、サイドバーからダッシュボードを開きます。詳しくは「サイドバーと各ビュー」をご覧ください。
詳しくは「投資家向けレポート」をご覧ください。
すべてのビューに共通する読み方
すべてのビューに共通する決まりごとが 6 つあります。読み違いの多くは、このいずれかから生じます。
タイルは概数、表は正確な数値。タイルとグラフのラベルは数値を丸めて表示します($1.4M、$334k)。表はドル単位の整数で表示し($1,442,000)、マイナスは括弧で示します。正確な数値は、グラフの点や棒にポインタを合わせると表示されます。
空欄はゼロではありません。ダッシュ(—)は、その数値を示せなかったことを意味します。数値が入るべき場所に灰色の文がある場合は、数値の表示を拒否したことを示しており、その理由が書かれています。締め処理は、測定できないものを推測で埋めず、測定できないと明示します。
空欄かもしれない 4 つのゼロ。
- 会社の現預金のプレフィックス(既定では、10 で始まる科目番号)に一致する科目番号がない場合、「Cash」(現預金)は $0k と表示されます。
- 貸借対照表に検証する CHECK 行がない場合、「Statement tie-out」(財務諸表の突合)は「ties」(一致)と表示されます。CHECK 行とは、貸借対照表が一致していることを示すために会社自身が設けている行で、通常は資産合計から負債及び純資産合計を差し引いたものです。
- 「Recon exceptions」(照合の例外)は、すべての明細表が一致している場合だけでなく、会社が締め月の残高照合資料を送っていない場合にも、0 と「all schedules tie」(すべての明細表が一致)を表示します。両者は「Reconciliation status」(照合ステータス)カードで区別できます。資料がない場合、このカードには「No reconciliation binder ingested for this close.」(この締めでは残高照合資料が取り込まれていません)と表示されます。
- 取引のない月には、支出カテゴリは $0 と表示されます。
色の意味。緑:「ties」、「clean」(高・中の検出事項なし)、「reconciled」(照合済み)。黄色:確認が必要、または第 1 のしきい値を超えた。赤:例外、差額、または最も厳しいしきい値を超えた。色のない太字:ページが良いとも悪いとも判断しない大きな変動。
プラスとマイナスの向き。バーンレートがプラスなら、現預金が減少したことを意味します。予算に対する割合がプラスなら、実績が予算を上回ったことを意味します。費用であれば悪く、収益であれば良いことですが、ページはどちらかを判断しません。直前期間との比較の割合は前の期間の数値の符号を引き継ぐため、損失が ($635k) から ($656k) に拡大すると +3.3% と表示されます。
1 社につき 1 通貨。金額は各社の報告通貨で表示され、換算されることはありません。「$」は米ドルを意味し、それ以外の通貨は EUR 5.0M のように通貨コードで表示されます。ポートフォリオの合計では、報告通貨の異なる会社の合算を拒否します。
画面の移動
どのビューでも、タイトルの下に 2 段のチップが並んでいます。
| チップ | 機能 |
|---|---|
| 「Client」(クライアント) | 「Portfolio」(ポートフォリオ)はすべての会社をまとめて表示します。会社名を選ぶと、その会社のページが開きます。「Clients」(クライアント一覧)の表で会社名を選んだ場合も同じです。 |
| 「Period」(期間) | 「All」(全期間)、「Last 6 mo」(直近 6 か月)、「Last 3 mo」(直近 3 か月)のいずれか。期間で絞り込まれるのは次の 4 つのパネルだけです。「Cash」、「Monthly burn」(月次バーンレート)、「Operating expenses by category」(カテゴリ別営業費用)とその「Category detail」(カテゴリの詳細)、「Variance watchlist」(差異ウォッチリスト)です。会社を切り替えても選択は保持されます。 |
タイルとその他のすべてのカードは、常に締めの全期間を対象とします。「Period over period」(直前期間との比較)には、「Month」「Quarter」「Year」(月・四半期・年)を切り替える独自のスイッチがあります。集計はすべて月次単位です。元帳には月末より細かい単位のデータがないため、週次の表示はありません。
ポートフォリオビュー
ポートフォリオビューが答える問いは 1 つです。最初に注意を向けるべきなのはどの会社か。

6 つのタイル
| タイル | 表示内容 |
|---|---|
| 「Clients」 | ページに表示されている会社の数。その下の月(「close June 2026」など)は最も締めが進んでいる会社の締め月であり、すべての会社がその月まで締めているわけではありません。 |
| 「Combined cash」(現預金の合計) | 各社のそれぞれの締め時点の現預金を合計したもの。報告通貨の異なる会社がある場合は、「—」と黄色の注記が表示されます。 |
| 「Combined burn」(バーンレートの合計) | 各社の 3 か月平均バーンレートを合計した月額。現預金が増えた会社は、他社と相殺せず、ゼロとして数えます。 |
| 「Under 12 mo runway」(ランウェイ 12 か月未満) | ランウェイが 12 か月未満の会社。社名が黄色で表示されます。現預金が増えている会社にはランウェイがなく、数に含まれません。 |
| 「Clients with findings」(検出事項のあるクライアント) | 重大度「高」または「中」の未解決の検出事項が 1 件以上ある会社(支払能力の兆候は除く)。その下の行には、照合の例外の合計が表示されます。検出事項のある会社が 1 社でもあれば赤で表示されます。 |
| 「Going-concern indicators」(継続企業の前提に関する兆候) | 支払能力の兆候が重なっている会社(兆候が 2 つ以上あり、うち 1 つ以上が重大度「高」)。該当する会社がなければ、緑で「none clustered」(重なりなし)と表示されます。 |
検出事項が未解決とされる条件と重大度の決まり方は、検出事項とチェックの「重大度」で説明しています。一部のチェックは、1 社の帳簿をもとに調整したしきい値を使っています。出発点として扱ってください。
クライアント別の現預金
「Cash by client」(クライアント別の現預金)カードには、会社ごとに 1 本の棒が長い順に並び、締め時点の現預金がラベルとして表示されます。正確な数値は、棒にポインタを合わせると表示されます。通貨が混在している場合は各社名に通貨コードが付き、棒どうしは比較できません。
「Clients」の表
会社ごとに 1 行です。列見出しをクリックすると並べ替えられ、もう一度クリックすると逆順になります。青い社名をクリックすると、その会社のページが開きます。行全体で指の形のポインタが表示されますが、反応するのは青い社名だけです。
| 列 | 表示内容 |
|---|---|
| 「Client」、「Sector」(業種) | 会社名と業種。 |
| 「Cash」、「Burn/mo」(月間バーンレート) | その会社のページにある現預金とバーンレートのタイルと同じ数値。 |
| 「Runway」(ランウェイ) | 現預金をバーンレートで割った値。現預金が減少していない場合は「n/a」。6 か月未満は赤、12 か月未満は黄色で表示されます。 |
| 「Worst vs budget」(予算との乖離が最大の科目) | 期間中、上下いずれかの方向に予算から最も乖離した行を、その行の予算累計に対する割合で示します。「on budget」(予算どおり)は、1,000 ドル以上かつ 5% 以上乖離した行がないことを、「—」は予算が取り込まれていないことを意味します。 |
| 「Tie-out」(突合) | 「ties」、または貸借対照表の CHECK 行に生じた差額。 |
| 「Recon exceptions」 | 締め時点で例外となっている照合の行。 |
| 「Findings」(検出事項) | 未解決の重大度「高」「中」の検出事項の数。ない場合は「clean」。「低」は数えません。 |
| 「Close」(締めステータス) | 締めステータスのチップ。ポインタを合わせると、未解決のまま残ったチェックが表示されます。 |
| 「Going concern」(継続企業の前提) | 該当した支払能力の兆候の数。兆候が重なっている場合は赤で表示されます。 |
会社ごとのページ
締め処理が 1 社について把握しているすべての情報です。カードは、その裏付けとなるデータが会社にある場合にだけ表示されるため、2 社のページが同じ見た目になることはまれです。

ヘッダーと締めステータス
- 「Close through」(締め済みの最終月):元帳に貸借対照表がある最後の月。報告通貨も併せて表示されます。
- 締めステータスのチップ:「fully reconciled」(すべて照合済み、緑)、「reported with exception」(例外事項ありで報告済み、赤)、「open」(未ロック、黄色)、「not recorded」(記録なし、灰色)のいずれか。月によって状態が異なる場合は、最も弱い状態が表示されます。
- ロック済みの月数(例:「41 months locked」):締め処理がロックした月の数。ロック済みの月の数値を変えることになる取り込みは、誰かが理由を記録してその月のロックを解除するまで拒否されます。「N still open」は、報告済みでまだロックされていない月の数です。
- 「unresolved:」に続くチェック名:各月がロックされた時点で未解決だったチェック。現在ではなく、その時点を記録したものです。また、1 回の締め処理はロックするすべての月に同じ一覧を書き込むため、その後に解決した問題も、それらすべての月に対して表示されたままになります。
上の Cobalt Systems は、3 つのチェックが未解決のままロックされたため、「fully reconciled」ではなく「reported with exception」と表示されています。ロックは、帳簿に対する判定ではありません。詳しくは「締めステータス」をご覧ください。
タイル
| タイル | 表示内容 |
|---|---|
| 「Cash」 | 科目番号が会社の現預金のプレフィックス(既定では 10)で始まるすべての勘定科目の、締め時点の残高。貸借対照表の現預金の行ではなく、各勘定科目を直接合計します。 |
| 「Burn (3-mo avg)」(バーンレート、3 か月平均) | 直近 3 か月の、月ごとの現預金の増減の平均。プラスは現預金が減少したことを意味します。 |
| 「Runway」 | 現預金をこのバーンレートで割った値(小数第 1 位まで)。1 年未満の場合は黄色で「under 12 months」(12 か月未満)と表示され、現預金が減っていない場合は「—」になります。 |
| 「Statement tie-out」 | 貸借対照表自身の CHECK 行。差が 1 セント以内なら「ties」、それ以外は差額が赤で表示されます。よくある原因は、残高があるのに表示科目のない勘定科目です。 |
| 「Recon exceptions」 | 明細表が総勘定元帳と 1 セント単位まで一致しない照合の行。計算できなかった行は数えません。 |
| 「Headcount」(従業員数) | 会社の業務指標の入力シート、または CRM のエクスポートから提供される値で、帳簿から導き出すことはありません。 |
| 「OpEx per employee」(従業員 1 人あたり営業費用)、「Revenue per employee」(従業員 1 人あたり売上高) | 営業費用の合計(人件費ではありません)、または売上高の行を従業員数で割った値。売上高の行がない場合、「Revenue per employee」は表示されません。 |
検出事項がある場合、ページの最後に「Integrity findings」(整合性の検出事項)カードが表示されます。重大度、チェック、対象、その意味、そして「Propose a fix」(修正案を提示)ボタンが並びます。各チェックの説明は、検出事項とチェックの「チェックの一覧」をご覧ください。
事業の健全性パネル
最初の 5 枚のカードは、事業が健全かどうかを問うものです。「Solvency」(支払能力)のカードはすべての会社に表示され、その他のカードは、必要なデータを会社が送った場合にだけ表示されます。
支払能力と継続企業の前提
会社は債務を支払えるか。このカードは、締め時点の貸借対照表から見た支払能力(流動資産と流動負債、運転資本、流動比率、現預金、総資産と純資産、前受収益)と、ASC 205-40 に基づく継続企業の前提に関する兆候を表示します。「Basis」(算定基準)列では、純資産をどの行から読み取ったか、ランウェイが何に基づいているかなど、説明が必要な数値について説明します。営業活動によるキャッシュ・フローは、キャッシュ・フロー計算書が取り込まれた場合にだけ表示されます。借入れが営業活動に表示されていた場合は、ASC 230 の求めるとおり、修正行でそれを営業活動から除きます。
4 つの兆候とそれぞれの重大度は「支払能力の兆候」に記載しています。
兆候が 2 つ以上あり、そのうち 1 つ以上が重大度「高」の場合、兆候が重なっているとみなされます。このとき、カードの冒頭に ASC 205-40 に関する黄色の段落が表示され、ポートフォリオでもその会社が数えられます。現預金の増減から算出したランウェイが兆候を生じさせることはありません。このカードが報告するのは、継続企業の前提に関する評価の対象となる状況です。継続企業の前提について結論を出すことはなく、評価はお客様が行います。詳しくは「支払能力の兆候」をご覧ください。
売上に対する回収
売上は現金として入ってきたか。「Collections against revenue」(売上に対する回収)カードの数値は、銀行のデータではなく財務諸表から次の式で推計した値です:collected = revenue − Δ receivables + Δ deferred。ある月の売上が回収額を上回った場合、その差額は黄色で表示されます。続いて前受収益の増減明細(ロールフォワード)が表示されます。請求データのエクスポートまたは残高照合資料によって増減を「Additions」(増加)と「Recognition」(収益認識)に分けられる場合は、「Why did it move?」(変動の理由)から、その月の内訳となる行を開けます。
これは銀行の入金合計ではありません。別の箇所で相殺された返金、貸倒償却、ファクタリングがあると、実際の入金額とは異なる値になります。売上債権回転日数(DSO)と売掛金年齢表は、このカードにはありません。
売上総利益率
売上高、売上原価、売上総利益、売上総利益率を月ごとに表示します。会社の定義ファイル(科目マッピングとお客様が確認した判断を、会社ごとに 1 つのファイルにまとめたもの。「会社のオンボーディング」を参照)で収益源ごとに売上と原価の行が対になっている場合は、収益源ごとの表も表示されます。対象は、会社が売上総利益より上に表示しているものだけです。営業費用に計上された提供コストは含まれず、その旨が注記されます。売上原価の行がない場合、このカードは 100% の利益率を表示せず、表示を拒否します。
リカーリング収益
請求記録(Stripe の請求書エクスポート、または顧客別売上のシート)が取り込まれた場合に表示されます。QuickBooks には、この情報を含むレポートがありません。MRR(月次リカーリング収益)は、請求した各請求書の金額をそのサービス期間にわたって配分します。下書き、無効、回収不能の請求書は一切算入されず、サービス期間のない請求書は一時的な収益として一覧に示されます。ARR は MRR × 12 です。「New」(新規)、「Churned」(解約)、「Net new MRR」(MRR の純増)は前月との比較です。解約は顧客数ベースの解約であり、収益ベースの解約ではありません。
MRR は請求額であり、回収額ではありません。エクスパンション、コントラクション、売上継続率(NRR)は算出しません。
顧客獲得コストと CAC ペイバック期間
「Customer acquisition cost and payback」(顧客獲得コストと CAC ペイバック期間)カードは、損益計算書のどの行が顧客獲得のための支出かを会社の定義ファイルで宣言している場合にだけ表示されます。この一覧が推測で作られることはありません。どの支出が顧客獲得につながるかを示す表示科目はなく、顧客あたりのコストの正確さは、この一覧の正確さを超えないからです。

| 列 | 表示内容 |
|---|---|
| 「Spend」(支出)、「Arrivals counted」(新規顧客数)、「CAC」(顧客獲得コスト) | 宣言された支出、業務指標の入力シートまたは CRM のエクスポートから取得した新規顧客数、および支出をその数で割った値。 |
| 「Started billing」(請求開始)、「Cohort MRR」(コホート MRR) | 最初のリカーリング収益がその月に発生した顧客と、その顧客による継続的な収益額。新規顧客数と一致しない場合は黄色で表示されます。契約は最初の請求書より前に成立するため、1 か月のずれは想定の範囲内です。 |
| 「Gross margin applied」(適用した売上総利益率)、「Payback」(CAC ペイバック期間) | CAC を(顧客あたりのコホート MRR × 売上総利益率)で割った月数。売上総利益率がない場合は MRR だけで割るため、短めの数値になります。どちらで算出したかは、売上総利益率の列に示されます。CAC ペイバック期間がない場合は、灰色の文でその理由を説明します。 |
新規顧客数がない月や、新規顧客数がゼロの月は、CAC を仮の値で埋めず、CAC なしとして扱います。獲得コストの高い顧客は事業上の事実であり、検出事項ではありません。
支出と差異のパネル
会社のページの残りの部分は、支出に関するものです。現預金がどこへ流れ、何に使われたのか、そしてそれが計画や、その会社自身の直近の月と比べてどうなのかを示します。
現預金と月次バーンレート
「Cash」は、元帳にあるすべての月末の現預金をプロットします。「Monthly burn」は、前月末の現預金から当月末の現預金を差し引いた値をプロットします。ゼロより上の棒は、現預金が減少した月です。これは現預金の増減であり、営業費用ではありません。
カテゴリ別営業費用
損益計算書のある月ごとに、積み上げ棒が 1 本表示されます。カテゴリは、勘定科目や QuickBooks のクラスではなく、会社自身の営業費用小計を構成する行です。凡例の名前をクリックすると「Category detail」が開き、そのカテゴリの月ごとの推移、予算に同じ名前の行がある場合はその予算の破線、そして各月とカテゴリの平均との比較(平均を 15% 超上回れば赤、15% 超下回れば緑)が表示されます。
部門別営業費用
「Profit and Loss by Class」(クラス別損益計算書)のエクスポート(1 か月につき 1 ファイル)が取り込まれた場合に表示されます。ファイルのない月は、ゼロではなく「—」と表示されます。「Not Specified」(未指定)は誰もクラスを割り当てていない支出で、独立して表示されます。部門の合計が営業費用と一致しない場合は、注記に差額が示されます。その差額を埋めるための配賦は一切行いません。
予実比較
「Budget vs actual」(予実比較)カードは、予算が取り込まれた場合に表示されます。月の列には実績から予算を差し引いた値が表示されるため、プラスの数値は予算超過を意味します。「Actual to date」(実績累計)、「Budget to date」(予算累計)、「Δ」、「Δ %」は、その年の予算がある月のうち損益計算書の最新月までを対象とし、Δ の大きさの順に並びます。Δ % は、重要な場合(1,000 ドル以上、かつ予算累計の 5% 以上)に太字になります。このカードは行が費用か収益かを判断しないため、赤や緑の色分けはありません。警告が示すのは、当月は予算どおりでも期間では乖離している行、どの表示科目にも一致しない予算行、予算のない月です。
照合ステータス
「Reconciliation status」カードには、締め月について会社の残高照合資料で照合されている貸借対照表の勘定科目ごとに 1 行が表示され、資料のタブがどの種類の明細表として認識されたかも示されます。「Difference」(差額)は、明細表自身の期末残高を再計算した値から総勘定元帳の残高を差し引いたものです。そのため、Excel ブックに差額を手入力しても、一致したことにはなりません。「Status」(ステータス)は、差が 1 セント以内なら「reconciled」(緑)、それを超えれば「exception」(例外、赤)、差額を計算できなかった場合は「open」(未確定、黄色)と表示されます。
重要性によってステータスが緩和されることはありません。差額が 200 ドルでも例外です。会社の重要性の金額基準が決めるのは、明細表のない残高のうちどれを recon_coverage の検出事項とするかだけです。詳しくは「照合ステータス」をご覧ください。
差異ウォッチリスト
どの月が、それまでのパターンから外れたか。「Variance watchlist」は、各支出カテゴリの各月の金額を、その月の直前の最大 3 か月の平均と比較します。予算は関係しません。平均から 1,000 ドル以上かつ 15% 以上動いた月が一覧に載り、変動率の大きい順に 6 件が表示されます。上下いずれかに 25% 以上動いた場合は赤、それ未満は黄色です。最初の月は判定の対象になりません。

直前期間との比較
「Period over period」は、直近の完了した月、四半期、または年度を、その直前の期間と比較します。期間の区切りは会社の会計年度に従います。貸借対照表の行は 2 つの期末の残高を比較し、損益計算書の行は各期間の月を合計します。変動したすべての小計と合計に加えて、変動の大きい明細行を 6 つ表示し、残りの行数は各表の下の注記に示されます。いずれかの期間の月が締めた後に修正再表示されている場合は、黄色の注記が表示されます。
3 つの比較、3 つの問い
数値を比較するパネルは 3 つあり、それぞれが答える問いは異なります。3 つの結果が食い違うのはよくあることで、誤りではありません。数値を引用するときは、どの比較から得た数値かを明示してください。
| パネル | 比較する対象 | 比較の基準 |
|---|---|---|
| 「Period over period」 | 直近の完了した月、四半期、または年度 | その直前の期間 |
| 「Budget vs actual」 | 年初来の累計 | 同じ月について計画されていた額 |
| 「Variance watchlist」 | 1 つの支出カテゴリの 1 か月分 | そのカテゴリの直近 3 か月平均(予算は関係しない) |
つまり、「予算どおりです」と「前月より増えています」は、異なる期間について異なる問いに答えています。架空のデモでは、ある会社の Travel & Entertainment の行は、6 月は予算を 1.8% 下回っていますが、年初来では 14.2% 上回っています。2 月に航空運賃が急増しており、それは 6 月のどの列にも現れないためです。1 つの列だけを見て「予算どおり」と答えないでください。
差異は検出事項ではありません。予算超過や前月からの増加は事業上の事実であり、数値として表示されます。検出事項とは、数値そのものの問題です。数値が欠けている、合計が合わない、表示が誤っている、といったものです。予算の場合は、月が欠けている予算(budget_months_short)や、どの表示科目にも一致しない予算行(budget_line_unmatched)がこれに当たります。
- 予実比較では、予算と実績の両方にある月だけを対象に、それぞれを合計します。4 月で終わっている予算は 4 月までの実績と比較され、欠けている月が明示されます。
- 数値がゼロから増えた場合やゼロをまたいだ場合、割合はダッシュのままとし、その理由を示します。−100 から +100 への変化は 200% の増加ではありません。ドル建ての変化額を使ってください。
- 月が欠けている四半期は、欠けたまま合計せず、表示を拒否します。
ワークスペースのフォルダからすべての行を見る
「Period over period」には最も大きな変動だけが表示されます。ワークスペースのフォルダで標準の Python 3 を使うと、1 つ目のコマンドは 1 社についてその比較のすべての行を出力し、2 つ目のコマンドは予実比較をターミナルに出力します。会社名は、フォルダ名ではなく、レポートに表示されているとおりに指定してください。
python3 .haruno/skills/QuickBooksCFO/scripts/ingest.py compare --ledger ledger/ledger.sqlite --client "Cobalt Systems, Inc." --grain quarter
python3 .haruno/skills/QuickBooksCFO/scripts/ingest.py budget --ledger ledger/ledger.sqlite --client "Cobalt Systems, Inc."その他のコマンドは「自分で実行する」をご覧ください。
ダッシュボードからハルノに質問する
一部のボタンは、画面上の数値を埋め込んだ質問を、ハルノのチャットの入力欄に入力します。送信ボタンを押すまで何も送信されないため、先に編集できます。投資家向けレポートには、これらのボタンは 1 つもありません。
| ボタン | 場所 | 質問の内容 |
|---|---|---|
| 「Explain this variance」(この差異を説明) | 「Variance watchlist」 | その月のカテゴリの差異を、3 か月平均と比べて説明するよう求めます。 |
| 「Ask about (月)」(その月について質問) | 「Category detail」 | その月のカテゴリについて、表示している期間の平均と比べて説明するよう求めます。 |
| 「Draft the disclosure」(開示文案を作成) | 「Solvency and going concern」の各兆候の横 | 投資家に示す段落の文案を、兆候と経営者の計画を記載する形で作成し、それを裏付けるために会社から何が必要になるかを示すよう求めます。文案はお客様が確認するための文言であり、継続企業の前提に関する評価はお客様が行います。 |
| 「Propose a fix」 | 「Integrity findings」 | 検出事項を解決する定義ファイルの変更案を、変更前と変更後で財務諸表がどう変わるかとあわせて示すよう求めます。 |
| 「Ask Haruno」(ハルノに質問) | 会社の「Overview」(概要)にある予算、差異、支払能力、検出事項の各カード | 予算との最大の乖離、最も大きい差異、または最も重大な検出事項についての質問。「Staged in chat」(チャットに入力済み)と表示され、入力されたことを確認できます。 |
Explain the Travel & Entertainment variance for Feb 26 ($17,077 vs $6,027 3-month average).提案するのはダッシュボード、決めるのはお客様です。提案された科目マッピングや定義ファイルの変更は、お客様が確認して初めて記録されます。ロック済みの月を変更することになる場合は、お客様が理由を記録してその月のロックを解除するまで、締め処理はそれを拒否します。
入力された質問には、数値が含まれています。送信すると、その質問と、回答の過程でハルノのツールが出力する内容(勘定科目名、表示科目、数値、検出事項)が、他の会話と同じく Inferara のホスティングサービスを経由して、回答するモデル提供事業者に送られます。締め処理そのものはお客様のコンピュータ上で実行され、何も送信しません。詳しくは、「ハルノへの質問」と、データの取り扱いとセキュリティの「データの行き先」をご覧ください。
サイドバーと各ビュー
macOS アプリでは、ダッシュボードはサイドバーに専用の場所があります。ポートフォリオと各社の概要に加えて、会社の財務諸表、照合の詳細、科目マッピングを表示し、締め処理が終わると自動的に再描画されます。
| 構成要素 | 表示内容 |
|---|---|
| サイドバー | 「Portfolio」に続いて各社が並び、それぞれに健全性を示す丸印と、未解決の検出事項の件数を示すバッジが付きます(重大度「高」が 1 件でもあれば赤)。丸印は、ランウェイが 6 か月未満か兆候が重なっている場合は赤、重大度「高」の未解決の検出事項がある場合かランウェイが 12 か月未満の場合は黄色です。 |
| 「All clients」(すべてのクライアント) | 会社ごとのカードに、現預金、バーンレート、ランウェイ、検出事項、締めステータスが表示されます。「Name」(名前)、「Runway」、「Findings」で並べ替えられます。 |
| 「Overview」(概要) | タイル、「All · 6M · 3M」の期間切り替えが付いた現預金とバーンレートのグラフ、営業費用、予算の棒グラフ、差異ウォッチリスト、支払能力、検出事項。 |
| 「Statements」(財務諸表) | 損益計算書 6 か月分と暦年の年初来累計、貸借対照表 2 か月分を千単位で表示し、一致しているかどうかを示すチップが付きます。 |
| 「Reconciliation」(照合) | 「Per GL」(GL 残高)、「Per schedule」(明細表残高)、「Difference」、「Status」。例外のチップを開くと、差額の内訳となる行が表示されます。 |
| 「Mappings」(科目マッピング) | まず取引があるのに表示科目のない勘定科目、続いてすべての勘定科目とその表示科目が並びます。それぞれに「imported」(会社のブックから読み込み)、「approved ✓」(定義ファイルで確認済み)、「proposed」(未確認)のいずれかの印が付きます。 |
タブに表示するものがないとき
| メッセージ | 意味 |
|---|---|
| 「Loading CFO data…」(CFO データを読み込み中) | タブがまだワークスペースの数値を読み込んでいます。 |
| 「No CFO data in (フォルダ名) yet」(そのフォルダにはまだ CFO データがありません) | そのフォルダでまだ締め処理が実行されていないか、開いたフォルダがワークスペースそのものではありません。 |
| 「… Showing the last close that decoded.」(読み込めた最後の締めを表示しています) | 更新に失敗したことを示します。前回の数値は画面に表示されたままです。 |
| 「Live updates are off」(自動更新はオフです) | タブが新しい締め処理の結果を自動で反映していません。締め処理の後にタブを開き直してください。 |
ダッシュボードを開いても、何も送信されません。表示されるのはワークスペースの数値です。詳しくは、データの取り扱いとセキュリティの「サンドボックスとダッシュボード」をご覧ください。
知っておきたい注意点
注意深く読んでいても、ダッシュボードで誤解が生じうる箇所です。
- 検出事項の数え方は 2 通りあります。ポートフォリオとサイドバーのバッジは、重大度「高」「中」の検出事項だけを数えます。一方、検出事項のカードには「低」も一覧表示されます。そのため、ポートフォリオでは「clean」と表示される会社でも、カードに行が並んでいることがあります。
- ランウェイが赤になる場所とならない場所があります。会社のページのランウェイのタイルは、12 か月未満で黄色になるだけです。「Clients」の表とサイドバーでは、6 か月未満で赤になります。
- 予算が欠けている月は $0 として描画されます。「Category detail」ではゼロの線上に表示されますが、ツールチップには「—」と表示されます。これは予算が欠けているのであって、予算がゼロなのではありません。
- 顧客獲得の表は右にはみ出します。「Payback」列は折り返されないため、カードの中でスクロールしてください。